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医療トピック「病気のお話」に〈犬の慢性心不全(犬僧帽弁閉鎖不全症)治療の新しい方向〉更新しました。

2017年10月28日

◆犬の慢性心不全(犬僧帽弁閉鎖不全症)治療の新しい方向

2016年9月にEPIC study(Evaluation of Pimobendan In dogs with Cardiomegaly)臨床試験の研究結果がJournal of Veterinary Internal Medicineという学術雑誌に掲載されました。

簡単に書くと

・・・・・年齢6歳以上、体重4.1kg以上15kg以下、心臓の左室が拡大していて、凄い心雑音なのに発咳とかの心不全症状が無い犬を対象として、ピモペンダン(Pimobendan)という薬の効果を調べるために投与・未投与群に分けて予後を比べてみました
そうしたら生存期間は大して変わらなかったけれど、投薬したほうが、肺水腫とかの心不全症状で苦しむまでの期間が約1.6倍伸びました
つまり寿命を全うするまでに心臓病で苦しむ期間が、ピモペンダンを投薬すると短縮できるという結果になりました
また、無症状でも上記状態では、約2年後には心不全徴候で苦しむようになっていたり、死亡しているかも、ということが確認できました・・・・・

という内容です


ドン・ペット・クリニックとして論文内容を超ザックリ解説すると

動物病院で診察(聴診器で胸の音を聴いてもらう)を受けた時、心臓に雑音がある(やっとこさ聞き取れるレベルではなく、聴診器をあてただけですぐわかるレベルと言えばわかりやすいかな)状態にもかかわらず、症状がない犬達は、たとえ症状がなくとも当然心不全(犬僧帽弁閉鎖不全症)が進んだ状態というわけで、その犬達にピモペンダンを投薬すると、症状の発現を遅らせることができる可能性があるということです。

また今は無症状でも約2年後には心不全で苦しむ、もしくは亡くなる、という結果になったということです。

したがって、苦しむ時を、少しでも先に追いやりましょう、少しでも遠い未来にしましょう、ってことです。


この論文は、心臓内科医でも意見が分かれていた(ACVIM分類によるステージB2)に対する治療方向性を示した画期的な内容です

※ACVIMガイドラインについては2017年にも新たな発表はあったもののステージ分類についての変更はありませんでした

実際の臨床現場では、上記状態=診察および検査結果は「よろしくない」けれども本犬は無症状というパターンはレアなのですが、このレア状態に対する治療の方向性が示されたことが有意義と考えられます。

ドン・ペット・クリニックでは上記状態=凄い心雑音なのに無症状の場合には、経過観察もしくは検査を実施し、状態は把握したうえで経過観察とすることが多かったのですが、今後は論文内容を踏まえ更に検査内容を拡充し無症状でもピモペンダン投薬を視野に入れた診療ならびに説明を心掛けていきたいと考えています。

イメージとしては

エビデンスがないばっかりに手探りの話合いの時代、「私は投薬した方が良い結果を得られる感触を感じているのだけれどもエビデンスはないから、さてどうしましょうか」は、もう過去ってことです。

これからは、「投薬した方が良い結果を得られることが示されました、さてどうしましょうか」って時代になったってことです。

インフォームドコンセントと、ムンテラのバランスを考えながら診療をしていきたいと思っています。

まずは「症状がないからOK、ではない!」を知ってください。

医療は日進月歩です。


◆関連トピック↓

【HPお知らせ版】
ドン・ペット・クリニックが提案していた僧帽弁閉鎖不全症の治療方針が米国獣医内科学会(ACVIM)で推奨されるようになりました
2018年2月更新

【HPお知らせ版】
改訂・犬の心臓に「心雑音=雑音がある」と言われたら(記2017.12月)
2017,12月更新
※これは「心臓に雑音があると言われたら2011年9月記」を、このページ2017,10月にupした「犬の慢性心不全(犬僧帽弁閉鎖不全症)治療の新しい方向(2017,10記)」に伴い変更が必要なので最新版として改めて新しく書いたものです。

【HPお知らせ版】
「犬の慢性心不全(犬僧帽弁閉鎖不全症)の外科手術について」
2016年9月記

【HPお知らせ版】
「心電図検査を始めました、新しい機械を導入=ヒト医療と同じになったよ」
2015年8月記
※今回の「犬の慢性心不全(犬僧帽弁閉鎖不全症)治療の新しい方向(2017,10記)」のupに伴い内容を一部修正加筆予定です

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医療トピックからだと見つけにくい、見づらいとのお声もありますので、このページにも医療トピックと、ほぼ同じ内容文を記載しました。

ご覧になりやすいほうでご覧頂ければと思います。

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犬の慢性心不全(犬僧帽弁閉鎖不全症)治療の新しい方向

医療トピック」は、他にも色々な情報を記載してます。

 

 

 

 

 

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